学振DCに出す後輩へのアドバイス的な何か

学振DC2に通ったので、誰かの役に立てば良いなということで残しておきます

結果: 面接免除
資格: DC2
系別: 数物系科学
分科と細目: プラズマ学およびその関連分野(数物系科学4)/プラズマ応用科学関連
業績: 業績欄学会発表欄をご覧ください。 (2018年5月までの分が対象となっています。)
出身大学: 同志社大学
受入先: 出身研究室
出願回数: 1

よくネットや書籍を見てみると、業界でのボスの力ラボの知名度大学名が重要だとか言われていますが、
今までの学振合格者がゼロの中堅私大の研究室でも一発合格ができたので、厳正に審査されているんだと思います。

業績が無くてDC1を出すか迷っている人へ
私はM2の段階で業績が一切無かったのでDC1に出さなかったのですが、自分の客観視した立ち位置が分かるので、ダメもとでも出しておくべきだと思います。

一般的にいつ頃から申請書を書き始めるのかは自分には分かりませんが、Twitterで検索を書けた限りだと、3月4月頃から1,2ヶ月で仕上げて5月に提出といった感じでしょうか。
うちの研究室には学振のノウハウが無かったため、私は、年末から書き始めて年明けに初稿を完成させました。

2018 01/03 初稿の申請書がこちらになります。

筆を執る前に、東工大助教の大上先生の書籍をパラパラと流し読みしました。(必ずしも購入する必要性はないです。同様のコンテンツがネット上にアップロードされています。)
超要約すれば、
・指示通りに書け
・老眼の先生方にも読みやすいフォントで書け
・詳しくより分かり易く書け

ということです。

この初稿では、イラストのクオリティが低く、パッとみただけでは中身が理解出来ない上に、全体的に文字が小さすぎます。また、文字の強調もないため、どこを読めばいいのかがわかり辛いです。

“審査する先生方は多忙なので、まず、全部を超詳しく読んでくれることはない”と考えて仕上げるべきです。
忙しい先生が流し読みし易いように、適宜Boldや下線を用いて強調することで、視線を誘導してやることが重要だと思います。

また、最も重要なfactorはイラストだと思っています。自分の専門分野外の研究内容を文字や数式だけで何人分も読むのは非常に疲れます。そこで、イラストさえ見れば研究内容が全てわかるという図を仕上げることが攻略法だと考えています。

2018 01/21 それを踏まえて完成させた第二稿がこちらになります。
イラストを大変更し、重要なwordを強調することで、全て読まなくてもなんとなく理解できるという書類を目指しました。
ちょうどこのとき、Analytical Chemistry誌に年末泣きながら書いた論文を2本submitしたはずです。

この第二稿での研究計画表では、自分が中心となって共同研究を進めていることが伝わり辛い書き方(特に図)になっています。
学振は、申請者がいかに優秀であるかをアピールしないといけないので、たとえ共同研究であっても、自分の仕事をど真ん中にドンと書いて自分でなければこの研究は進まないということを誰が見ても分かるような図が必要だと思います。

2018 02/06 そうして書き直したのが第三稿になります。

この段階で完成形の元となる申請書が90%完成したと言えます。ちょうどここから3月末に書けて地獄のMajor revision2本をしていたので、殆ど学振の申請書に手を加える時間がありませんでした。
自分で直してられなくなってきたので、プラズマや物理の専門でない友人や目上の方に申請書をばらまいて分かり辛い点やアドバイスを貰いました。

2018 05/24 ギリギリでAnal. Chem.に論文が2本受理されたので、滑り込みで05/31に学振に申請書をsubmitしました。


学振合格実績の無い研究室だったので、早めに準備していたおかげで、申請書が形になってから、3ヶ月ほどゆっくりと、専門内外含めた周りの意見を取捨選択しながら熟考できたのが勝因だったのかなと思います。
学振はボスの力でもラボの知名度でも無く、自分で取りにいくものだと思います。
もし、研究室やボスの知名度が低いのなら、審査員が納得するだけの業績を積めばいいと思って、修士の2年間はがむしゃらに研究を進めました。

研究内容・計画・業績ももちろん大事ですが、自己評価もかなり大事だと思います。会ったことのない学生がどんな人間なのかが分からないので、自分が研究者に向いてるぞアピールは重要だと思います。受賞や特許などはうまく取ることが難しく、テーマに左右されることが多いです。それでも、何かしら一つや二つの他人のしていないような経験や特技(もちろん研究に通じるもの)があるはずなので、それを全力でアピールすべきだと思います。自分の場合は、高校生の時にムック誌を出版した話を書きました。

最後に、もし時間が許すのなら、ホームページの作成を強くお勧めします。思いつくメリットとしては、
・申請書提出後~審査までに追加された業績を載せることができる
・狭い申請書に書ききれなかった研究内容をさらに詳しく書くことができる
・申請書だけでは伝わりにくい人間性や趣味などを伝えられる
・申請書は白黒だが、カラーの写真やイラストを使うことができる
などたくさんのメリットがあります。

一大学院生が作ったホームページがすぐに検索エンジンで上位に出てくることは無いかもしれませんが、申請書の自己評価にURLを載っけとけばいいです。禁止とも書かれていませんし、実際に書いて通っているので大丈夫です。(何なら法的に(限りなくホワイトに近い)グレーな話を書いていても通りました) 自分で一から勉強してコード書いてサーバー構築して…なんてしなくても、知識が無くても安く済むサービスがたくさんあります。例えばこのホームページなら、Google Cloud Platform上にWordPressをインストールして簡単に作成しています。ホームページを見ない先生がいてもマイナスには働きませんし、見て頂ける先生がいたらラッキーくらいで思っておけば、プラスにしか働かないので良いのではないでしょうか(見辛いのはもちろんNG)。また、IPアドレスでどこからアクセスされたかとかも分かるので

参考になるか分かりませんが、こんな感じです。

 

 


学振に採択されたら (2019 05.14 追記)

学振に採択されたら、特別研究員奨励費、所謂科研費に応募できます。

DCで実験系の場合、最大年間で100万円を上限に、各年度にどういった研究計画で、どのように受給された費用を利用するかを申請書に記載し、2月ごろに提出する必要があります。

一般的には年間100万円が上限ですが、特別な理由がある場合は”特別枠“に応募することができ(任意)、採択された場合、年間150万円を上限として、研究費を申請することができます。

特別枠を応募するにあたって、何か特別な条件があるわけでもなく、個人の意思で応募できるため、ダメもとで特別枠に応募することを強くお勧めします。

私の場合も、ダメもとで出したところ、

初年度: 120万円
2年目: 110万円

と、トータルでみると上限+30万円の研究費を獲得できました。

(こちらの申請書は公開していませんが(公開して良いのか分からない)、必要であれば、ご連絡ください。検討します。)

実験屋さんで研究を続けていく上で、研究費は必須であり、高々100万程度かもしれませんが、学生のうちから、予算の獲得や予算を管理する能力、そして事務手続きに慣れる、というのはメリットだと思います。

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